2013年6月30日日曜日

丹沢湖の自然情報  6月30日

丹沢湖の周りを見に行ってきました。
雨がパラパラと降ることがありましたが、強い日差しもなく、涼やかな風が吹いていました。

花はあまり見ることができなかったのですが、
ネムノキの花が咲き始めているのが確認できました。

ネムノキ
まだまだ蕾もあるので、これからが見頃だと思います。
 
クマノミズキ
クマノミズキの方は、今あちらこちらで咲いています。
 

帰りに甲斐小屋沢橋で道路を渡ろうとする子ザルに出会いました。
確認できた群れの頭数は5~6頭で、木の実を食べていたようです。
 
ニホンザル
親子のニホンザルです。
 
ニホンザル
こちらが母ザルです。子ザルがお乳を吸う姿も見ることができました。
撮影しようとするとすぐ逃げてしまいます。

【咲いていた花】
クマノミズキ、ヤマボウシ、ネムノキ、ホタルブクロ など

【確認できた鳥】
シジュウカラ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、セキレイ類、カワラヒワ、ツバメ、ホトトギス、
ウグイス、ガビチョウ、ヤマガラ、イワツバメ など

2013年6月29日土曜日

登山情報:大野山  6月27日

コース:道の駅やまきた~嵐~野背開戸~大野山~秦野峠分岐~神縄

大野山は山頂付近が牧場になっていて晴れの日は展望が期待できます。

この日はいろいろな昆虫が見られました。
まず出会ったのはナガメというカメムシの仲間です。
成虫と幼虫が一緒にいました。右側にいる成虫の模様は人の顔のように見えます。

翅を広げたテングチョウ
当ブログで5/21、5/25、6/6に幼虫や蛹、羽化直後の様子をアップしたテングチョウです。

ジャノヒゲが咲いていました。
別名リュウノヒゲ。細長い葉が竜のヒゲに似ていることが名前の由来だそうです。

山頂の手前から東側を望む
丹沢山(写真中央)や大山などが見渡せました。

山頂からは丹沢湖と周囲の山々がバッチリ見えました。

大野山から神縄方面に向かうには一部林道を歩きます。
林道沿いに咲いていたヤマアジサイ。真っ白な装飾花が蒸し暑さを和らげてくれます。

木にとまっていたオオゾウムシ。ゾウムシは動きがスローなので写真を撮りやすいです。

このオオゾウムシを撮影するために立ち止まっていた時、ヤマビルを確認しました・・・。
前日が雨だったのでヤマビルの活動が活発になっていたようです。
道の駅~大野山の間ではヤマビルを見かけませんでしたが、
大野山から神縄方面に下る場合は、念のため塩を持参するなどヤマビル対策をお願いします。

【咲いていた花】
ホタルブクロ、アカメガシワ、イタドリ、ノアザミ、ハルユキノシタ、ジャノヒゲ、ヤマホタルブクロ、
ヤマアジサイ、アカショウマ、サワギク など

【確認できた鳥】
ヒヨドリ、トビ、キセキレイ、ホオジロ、アオゲラ、ヤブサメ、コジュケイ、アオバト、オオルリ、ウグイス など

これからの季節は多めの水分、帽子は必須です。暑さ対策をして登山を楽しんでください。

2013年6月26日水曜日

雨の丹沢湖で生きもの観察  6月26日

今日は一日雨がザーザーと降っています。

情報収集に行く予定を立てていましたが、断念しました。
けれども
丹沢湖ビジターセンターの利点は一歩外に出ればすぐ生きもの観察が出来ることです。
 
ビジターセンターの建物に巣をつくり子育てしているスズメは、
雨の中でもチュンチュンと鳴きながら飛んで行きました。
育ちざかりのヒナのために餌さがしに追われているようです。
 

道路からセンターへの入口には、何か粒粒したものが多数落ちています。
これなんでしょうね?
小さなトウモロコシ? 
いえいえ、これは毛虫のウンチです。
 
近くの地面にはこんなものも落ちていました。
毛虫の死体のように見えますが
恐らく脱皮したあとの抜け殻だと思います。
 
上を見上げてみると、ウンチと脱皮をしたご本人がいらっしゃいました。
クスサンの幼虫です。
クスサンの幼虫は様々な種類の樹木の葉を食べます。
 
このクスサンはカツラの葉っぱをムシャムシャと食べています。

中には早くも繭を作ったものもいるようです。
クスサンの繭。中に蛹がいます。
 
数日前に見た時よりも幼虫の数が少ないようです。
蛹になったもののほかに、子育て中の鳥の餌になったものもいるのかもしれません。
雨の中でも、生きものたちはたくましく活動しています。

2013年6月19日水曜日

玄倉林道の自然情報   6月18日

平地より過ごしやすいとはいえ、蒸し暑い午後、玄倉林道に行って来ました。
木陰と涼やかな風、梅雨の季節を彩る花が出迎えてくれました。

カナウツギ
林道前半は見頃を過ぎていましたが、奥に行くにしたがって見頃の花もありました。
 
ヤマアジサイ
梅雨と言えばアジサイですね。
その名の通り山に自生するアジサイです。
 
コアジサイ
アジサイによくある装飾花がなく、淡青色の花が涼しげです。
 
ナツノタムラソウ
見頃を少し過ぎていましたが、林縁を青く縁どっていました。
 
ハコネハナヒリノキ
樹高が1m程なので、上から見ると咲いているのかどうかよく分かりません。
かかんで下から見上げてみると・・・目立たないけれどちゃんと咲いています。
玄倉林道沿いでよく見られる植物のひとつです。

【咲いていた花】見頃は〇、蕾は△、これから見頃は↑、見頃過ぎは↓
ホタルブクロ、ヤマアジサイ↑、マルミノヤマゴボウ↑、ウツギ↓~〇、
カナウツギ↓~〇、ヤマボウシ、アカショウマ△~〇、イワタバコ↑、
ナツノタムラソウ↓、アズマイバラ↓、コアジサイ〇、ヤマタツナミソウ〇、
コミネカエデ、ハコネハナヒリノキ↑、イワガラミ△、ガクウツギ など

【確認できた鳥】
メジロ、オオルリ、キクイタダキ、ジュウイチ、センダイムシクイ、ツツドリ など

【その他】
カジカガエル、モリアオガエルの卵塊

丹沢湖の自然情報   6月18日

緑濃くなった丹沢湖畔を巡ってきました。
色々なチョウがヒラヒラと待っているのですが、なかなか姿をとらえることが出来ません。
しかし、近場に目を移すとひっそりと羽を休めているチョウがいました。

ウラギンシジミ
表側はこのような模様をしていますが、羽を閉じると・・・
 
銀白色をしています。
これからの季節はクズの葉に紛れている幼虫を見ることが出来ます。
 
丹沢湖畔ではクマノミズキが咲き始めました。
 
クマノミズキ
ひと月早く開花したミズキは今、すでに実をつけています。
 
アカメガシワ
ほとんどがまだ蕾、開花間もない花にハナアブがやってきていました。
 
ムラサキシキブ
低木なので見つけにくいですが、薄紫色の花に黄色い葯(花粉をつくるところ)が目を惹きます。
 
マタタビ
遠目でも白くなった葉が目立ちます。
葉の下にある花に訪花してもらえるよう虫たちにアピールしています。
 
ヒメコウゾの実
ヤマグワの仲間です。ヤマグワの黒紫色の実より明るい色で、モミジイチゴの実に似ています。
 
オニグルミの実
6月4日に紹介した時より大きくなりました!
 
【咲いていた花】見頃は〇、蕾は△、これから見頃は↑、見頃過ぎは↓
テイカカズラ↓、アカメガシワ↑、クマノミズキ↑、ツユクサ、ホタルブクロ、カタバミ、ムラサキシキブ、
マタタビ〇、ヨウシュヤマゴボウ、アワブキ↑、ウツギ↓、クリ、ドクダミ、カナウツギ↓、ネウノキ△
など

【確認できた鳥】
イワスバメ、ガビチョウ、キビタキ、メジロ、キセキレイ、ホオジロ、イカル、ホトトギス、オオルリ
など

【その他】
スジグロシロチョウ、キチョウ、ウラギンシジミ、ラミーカミキリ、ニホントカゲ など

2013年6月14日金曜日

初夏の花   6月14日


丹沢湖周辺は今、花の端境期のようです。
けれどもよく探すとひっそりと咲いている花に出会えます。

テイカカズカラ
他の木に巻き付いて上へとツルを伸ばします。
船のスクリューのような花を咲かせます。

ホタルブクロ
ちょうど蛍が飛び回るような時期に咲きます。
 
アカショウマ
花火のような白い花序が特徴です。

2013年6月13日木曜日

早くも実りの季節?  6月13日

玄倉林道を歩いていると、ヒヨドリが目線の高さで飛んで木にとまりました。
何かをついばんでいるようです。
ヒヨドリが飛び去った後に見てみるとエノキの木の実でした。

エノキの実
まだ若い実ですが、すでに鳥たちの大切な食糧源となっているようです。
 
その他にも、様々な樹木が若い実をつけていました。

イロハモミジの翼果   プロペラのようです。

ミズキの果実
ヒヨドリだけでなくツキノワグマやタヌキもよく食べます。
 
ヒノキの球果
熟すと中から種子が出てきます。
 
スギの球果
奥の茶色い方が昨年の球果、緑色の方が今年出来た球果です。
 
林道沿いは高い木を目線の高さで見ることが出来るので観察には最適です。
実り始めた木の実を探してみてください。

玄倉ダム・熊木ダム放流  6月13日

    
雨が降ったりやんだりしています。
雨の小休止の時をねらって周りを歩いてみました。

ダム放流中
 
ちょうど8時15分にダム放流のサイレンが鳴り響き、
丹沢湖の東に注ぎ込む玄倉川にある玄倉ダムと熊木ダムの放流が始まりました。

 

小菅沢 丹沢湖への流入部
 
そうはいっても、土砂を流し切るほどの雨量ではなかったようです。
丹沢湖ビジターセンターの脇を流れる小菅沢では
ここひと月くらい丹沢湖への流入部には土砂がたまり流れがありません。
降雨後も土砂に変化はありませんでした。

丹沢湖への土砂堆積が問題になっています。
土砂の堆積を防ぐには、森林内に下草があることが重要です。
丹沢湖周辺の森林内は下草がなく土が露出しているところがほとんどです。
丹沢の森林が豊かであることが私たち水道水を利用する人間にとっても大切です。

2013年6月7日金曜日

登山情報:棚沢ノ頭~蛭ヶ岳 6月6日

神奈川県最高峰の蛭ヶ岳(1,673m)に行って来ました。
雲っていましたが、見晴らしの良い稜線では勇壮なパノラマ風景を眺めることができました。

蛭ヶ岳まであと一登り
 
トウゴクミツバツツジ  まだ咲き残っていました。
 
蛭ヶ岳を背にゴヨウツツジ(シロヤシオ)の花も残っていました。

ヒガラ
子育て中なのか、キョロキョロとしながら飛び回っていました。

蛭ヶ岳山荘直下のオオバイケイソウ群落
今年は花芽がたくさんついています。


【咲いていた花】見頃は〇、蕾は△、これから見頃は↑、見頃過ぎは↓
ユキザサ、マイヅルソウ↑、チゴユリ、アセビ↓、ニガイチゴ、シコクハタザオ、
アラゲアオダモ、トウゴクミツバツツジ↓、ゴヨウツツジ(シロヤシオ)↓、
ミヤマカラマツ、ミヤマザクラ↓、キバナウツギ↓ など

【確認できた鳥】
オオルリ、キビタキ、シジュウカラ、ヒガラ、コガラ、アカハラ、ビンズイ、ツツドリ、
ジュウイチ、ホトトギス、ウグイス、ホオジロ、エゾムシクイ、ルリビタキ、アオバト、
ミソサザイ など

【登山道の状況】
*棚沢ノ頭までは、熊木沢出合からの管理されていない登山道を歩きました。
 登山初心者の方にはおすすめ出来ません。
*棚沢ノ頭と蛭ヶ岳の間にある鬼ヶ岩ノ頭は岩場です。
  クサリがありますが、支柱が抜けている箇所があるのであまりクサリに頼らずに
     通行してください。

2013年6月6日木曜日

テングチョウ羽化

丹沢湖ビジターセンターの裏庭のエノキの木でテングチョウを確認して以来
出勤すると様子を見に行くのが日課になっています。
卵や幼虫の頃があり最近は蛹と、日を追うごとに成長していくのが楽しみです。

さて今朝の様子は、と見ると蛹があった場所で羽化してチョウになっていました!
でも・・・嬉しくなってカメラを構えた時に驚かせてしまったようで(反省)、
テングチョウは一度地面に舞い降り、近くに生えていた草に登っていきました。

その時の様子がこちら
なんとか翅を伸ばすことができているようで一安心。
(羽化したばかりのやわらかい翅が不完全な形で固まるとうまく飛べません)

しばらくしてまた見に行った時にはどこかに姿を消していました。
無事に飛んで行けたのかな?元気でいてほしいです。

丹沢湖でウツギ満開! 6月4日

丹沢湖周辺の自然情報収集に行ってきました。
今回は高台から丹沢湖を見渡せる千代の沢園地の展望台にも寄ることにしました。
駐車場から山道につけられた階段を10分ほど登ると
千代の沢園地展望台からの景色
さらに雲が少なければ中央に富士山が見えるのですが、それはまたの機会に・・・。
この日は山々と丹沢湖にかかる橋、三保小中学校などを眺めてホッと一息!
千代の沢園地展望台は短時間でも自然の中を歩きたい方におすすめです。
 
 
よく目についたウツギの花。満開の株もあり今が見頃です!
 
 
昔、花の中に蛍を入れたと言われるホタルブクロ
 
【咲いていた花】
スイカズラ、ウツギ、イボタノキ、ホタルブクロ、カナウツギ、ヤマボウシ、アズマイバラ、ドクダミ、
ニガナ、アワブキ、ノイバラ、ハルユキノシタ、コゴメウツギ、マルバウツギ、エゴノキ など

5月に比べると咲いていた花の種類は少ないものの、実をつけた植物たちが多く見られました。

オニグルミの若い実。まだこれから丸く大きくなります。
 
モミジイチゴの実はオレンジ色に熟し生きものたちに食べられるのを待っています。
 
他にもヤマグワ、オニシバリ、ミミガタテンナンショウ、ミズキ、サンショウ、ヒメコウゾ、
キブシ、アブラチャン、ヘビイチゴ などの実がなっていました。

【確認できた鳥】
ホオジロ、イワツバメ、ヤブサメ、ソウシチョウ、ヒヨドリ、シジュウカラ、ウグイス、ホトトギス、
カワラヒワ、トビ など

平地ではそろそろ夏の暑さを感じる頃ですが、標高約320mの丹沢湖は今日もさわやかな陽気です。
散策に出かけてみませんか?